筋肉の基礎知識3〜筋肉の形状
筋肉の形状について
前に述べたように筋肉は筋繊維が束になった構造です。
その筋繊維の配列は力を出す軸によって様々な種類があり、それによって筋肉の形状が変わってきます。
この形状の違いから次のようなことが決まってきます。
- 筋繊維の配列はその筋肉の運動学上の機能を決定する
- 筋繊維の走向は筋肉の力の出す方向・種類を決定する
各筋肉の機能を把握するのに筋繊維の方向はとても重要になってきます。
筋肉の形状の種類
- 羽状
- 半羽状:筋繊維は力生成軸に対して単一角度
(例:外側広筋、中間広筋) - 羽状:筋繊維は力生成軸に2つの角度
(例:大腿直筋) - 多羽状:筋繊維は力生成軸に3つ以上の角度
(例:三角筋)
- 半羽状:筋繊維は力生成軸に対して単一角度
-
紡錘状
筋繊維は力生成軸に対して平行
(例:上腕二頭筋) - 収束状
複数の付着点をもつ筋繊維が一点に集約していく
(例:大胸筋)
さて、筋力は断面積で決まります。
同じ断面積で考えると羽状筋の方が紡錘状筋よりも大きな力を出すことが出来ます。
これは筋繊維の方向が力を出したい方向に対して斜めに走っているので多くの筋繊維を動員できるためです。
同じ断面積で考えると羽状筋の方が紡錘状筋よりも大きな力を出すことが出来ます。
これは筋繊維の方向が力を出したい方向に対して斜めに走っているので多くの筋繊維を動員できるためです。
一方、筋肉の収縮量は力と繊維の方向の一致している紡錘状筋の方が大きいです。斜めに引っぱるよりまっすぐ引っぱった方が移動量は大きいですよね。
このことから、力と収縮量、どちらを優先するかで筋肉の形状がかわってきます。そうみていくと筋肉毎の形状の違いは本当によく考えられているなと感心できますよ。
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