ストレッチの常識・非常識-1(ストレッチの効果は?)
よく運動をする前後にはストレッチを入念にやるようにとスポーツの現場では指導されます。ほとんどの人がこのことに関して何の疑いも持っていないのではないでしょうか?
でも、実はストレッチングは複雑で議論の多い問題で明確な答えがでていません。
スポーツ科学の分野では少なくとも運動時のパフォーマンスアップまたはケガの防止にストレッチが役に立つという科学的証拠は何も見つかっていません! もう10年以上前から言われていることです。
ストレッチをすると確かに関節の可動域(ROM)は広がります。
そして
ROMが広い=柔軟性があるとケガをしにくい
と多くの人が考えているようですが、柔軟性の大小と障害を関連づける疫学的証拠は非常に乏しいというのが現実なのです。逆に柔軟性が増えると障害が増えることを裏付ける研究結果もあるほどです。
トライアスロン界で有名なマフェトン理論では持久系の運動の場合、適切なウォーミングアップとアクティブリカバリーをすればストレッチングは必要ないとしています。
ただし、ダンス、短距離走、跳躍などの大きな関節の可動域を要する運動ではストレッチングは効果があるだろうとも言っています。
では、ストレッチなんてそれほど重視する必要ないのか?
というとそういうわけでも無いと私は考えます。
大きな可動域というよりはなめらかに動くために筋肉の柔軟性は必要だと思うからです。これはスポーツする・しない関係ありません。日常生活でも体を動かす場合には全て関係してくることです。
また、適度な体を伸ばすという行為は結構気持ちがよいものです。
気持ちよく感じるということはカラダに良い影響を与える可能性が高いですよね。
施術でもストレッチングは良く行いますし、実際に患者さんの痛みも解消されます。
じゃぁ、本当はどうなんだというと….
まずはストレッチングという行為が何をしているのかをもっと突き詰めて見ていく必要がありそうですね。
ここでは数回に分けてそれをみていきます。
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメントをどうぞ