楽しむがキーワード、自主性重視とスパルタ式
突然ですが東福岡高校と筑紫高校を知っていますか?
どちらも福岡県にある高校でラグビーの強豪校として知られおり、毎年花園への参加(野球で言う甲子園)を目指して闘っています。
この2校、なにが面白いかというと監督の指導方針がまったく逆なんです。
東福岡高校の谷崎重幸監督(2013年からは法政大学の監督に就任)は「笑顔で頑張れ!」というだけで練習内容もイメージだけ伝えてあとは選手達が考える、というように選手の自主性を最大限に尊重した指導。
一方の筑紫高校の西村寛久監督は軍隊のような徹底的なスパルタ指導。もちろん体罰はないのですが、選手達に非常に厳しく当たる指導です。
ただ、この両者ともに監督の選手への愛情と、選手の監督への信頼感は並々ならぬものがあり非常によい関係を築けています。どちらのチームも見ていても気持ちよく本当に素晴らしいチームであり、どちらが良いか悪いかも答えは出せません。
詳しくはYouTubeの動画を見てみてください。熱くなること請け合いです(笑)
下の動画はvol.1です。がvol.7まであります。
「ALL for ONE! 筑紫高校 魂のラグビー」 完全版
というキーワードで検索するとvol.1〜vol.7まで出てきます。全部で45分ぐらい。
さて、まさに両極端ともいえる指導法の両校ですが、では対戦成績はどちらが強いと思いますか?
実は東福岡高校が「圧勝」なんです。
公式戦82連勝という圧倒的な強さを誇り、花園の全国大会も史上5校目の3連覇を達成しているほどです。
厳しい規律・厳しい指導よりも自主性を尊重した方が圧倒的な力の差を生んでいるのです。
一言いっておくと、筑紫高校の生徒たちもスパルタだからと言ってやらされている感は全くありません。「勝ちたい」という一心で進んでその厳しさに飛び込んで頑張っているのです。それぐらいモチベーションがあり厳しい練習をしても、それでも圧倒的な差がある…
これは非常に考えさせられることだと思います。
結果だけ見て単純に「自主性に任せるのはすばらしい!」とするわけにはいきません。番組の中で西村監督は「自主性にまかせる方が難しい」と言っていますが、これはまさにその通りだと思います。
自主性に任せた時に一番問題となるのは、どうやって“自分で考え行動できる”ようにするかという点でしょう。
その答えが無いと、単に好き勝手するバラバラな集団になり力を発揮できるとは思えません。
僕はそのためのキーワードは「プロセスを楽しむ」ということなのかなと思います。
この動画の中で谷崎監督は試合前に選手達に
「101%は必要ない、でも80%じゃもったいない。何%だ?」
と問いかけます。それに対して選手達は
「100%」
と答え、谷崎監督は
「そう、楽しんどいで」
と言って送り出します。
「勝てると信じろ」とか「奇跡を起こせ!」じゃないんです。
「背伸びせず、自分のもてる力を全て出し切って、そして楽しめばよい、結果は気にするな」
そう言っているように感じます。これは結果ではなくプロセスにフォーカスした考え方ですよね。
「今やっていることを全力で楽しむ、結果は気にしない」
そういうメンタルになった時、人間って力が最大限に発揮されるのではないかと思います。
僕は学生のとき鳥人間コンテストで優勝したのですが、その時の僕の感覚は、今思うとこうだったと感じます。
当時はパイロットだったこともありチームメンバーの意思統一のために目標距離とか宣言してました。でも本音では記録とか順位はどっちでも良くて(笑)「とにかく飛行機を飛ばせりゃそれでいい、長く飛べればそれだけ楽しい時間が増えるなぁ」っていう感覚だったんですね。
そうしてると、気づいたら優勝していたわけです。
みなさんも結果を追うのではなく、今目の前のことを楽しむように心がけましょう!
きっとすごいことが起こりますよ♪
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