骨盤のズレと出産の関係
産後の骨盤矯正という話が最近よく出て来ますね。
これにはちゃんと理由があります。
骨盤の構造のページで骨盤は3つの骨が結合したものだと書きました。
普段はこの3つの骨の結合部(恥骨結合と仙腸関節)強力な靱帯でしっかり固定されており可動域はわずかです。
ところが、これでは出産時に産道が小さすぎます。
そこで女性は妊娠するとリラキシンという靱帯を弛めるホルモンを分泌しはじめます。
このホルモンのが分泌されると骨盤周辺の靱帯はかなり緩んだ状態になります。
そうして恥骨結合が伸び、仙腸関節が動くことによって産道が大きくなり赤ん坊が無事出産されるというわけです。
そして、出産が終わるとリラキシンの分泌も収まり骨盤周辺の靱帯も本来の強靱さを取り戻していきます。
この過程で無理に歩いたり変な姿勢を続けたりしていると骨盤が歪んだ状態で固まってしまいます。
よく出産してから体調がおかしいという方がいらっしゃいますがそういう方は骨盤がずれた状態で固まってしまい体のバランスが崩れてしまったことが原因である可能性が高いです。
一方で、出産後妙に調子が良くなったという方もいらっしゃいます。
この場合はずっとゆがんでいた骨盤が出産でリセットされ正常な位置で固まってくれたため体のバランスが改善したと考えられるわけです。
基本的には産後2〜3週間、立って歩けるぐらいになった時期から骨盤を矯正して正しい位置にするように努めることがお薦めです。
あまりすぐにやっても骨盤がゆるみすぎていてかえって危険ですのでご注意を。
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