健康寿命と平均寿命の差を縮める方法について考える
昨日、60代の男性の患者さんと話をしていて、健康寿命と平均寿命の話が出てきました。長生きはしたいけど、寝たきりはちょっと・・・という方も多いのではないでしょうか?
健康寿命を延ばす方法自体は非常にシンプルで、運動と食事のコントロールの2点です。ただ、的外れなことをしても効果が余りでません。この記事では運動にスポットを当ててみました。
目次
健康寿命、平均寿命とは?
言葉から何となくイメージはつくと思いますがWikipediaでは次のように定義されています。
平均寿命は寿命の長さを表しているが、健康寿命は日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間を表し、健康寿命が高いほど、寿命に対する健康寿命の割合が高いほど、寿命の質が高いと評価され、結果として医療費や介護費の削減に結び付く。
簡単に言えば、健康寿命が長いほどピンピンコロリに近いと言うことですね。
日本人の健康寿命 vs 平均寿命
少し古いですが、厚生労働省から「健康寿命と平均寿命を見る」というレポートが出されています。
これによると、
男性
健康寿命:70.42才
平均寿命:79.55才
両者の差:9.13年
女性
健康寿命:86.3才
平均寿命:73.62才
両者の差:12.68年
となっており、なんと女性の方が男性よりも3年も差が大きいです。女性はこの事実をしっかり受け止める必要があります。
なぜ、女性の方が差が大きいのか?
要支援、要介護になる原因はさまざまですが、「平成25年厚生労働省 国民生活基礎調査」によると次のような内訳になっています。
運動器障害:25%
脳血管疾患:19%
認知症:16%
高齢による衰弱:13%
その他:27%
運動器障害、つまり腰痛や膝の痛みなどが1/4を占めていることがわかりまね。
運動器障害を防ぐ一番の方法は運動です。もちろん、痛くなってからの運動は大変なので若い頃から適度に運動し筋肉と骨を鍛えておくことがとても重要です。
また、高齢による衰弱も運動不足による体力の低下の影響が大きく、認知症にも運動による刺激が良い影響を与えることがわかってきています。
つまり、運動しろ!ということですね。
一方、男性に比べて女性はもともとの筋肉量が少なく、出産で骨が弱くなるなど、男性に比べて生理的に不利な面があります。それに加えて運動を楽しむのも女性より男性の方が多いです。
このことから考えて、運動不足が女性の方が健康寿命と平均寿命の差が広がる原因に一つなっている可能性は非常に高いと言えます。
女性こそ筋トレが必要
運動といわれても「いったい何をすれば良いの?」となる方も多いでしょう。
基本的には全身を動かして楽しめるスポーツなら何でもよいのですが、一番手軽で効果的なのは筋トレになります。
きちんと筋トレを行うことで、次のような効果が期待できます。
- 筋肉量の増加
- 骨の強化
- 成長ホルモンの分泌
- 神経系の発達
- 柔軟性のアップ
どれも元気に動ける体には重要ですよね。
筋トレはつまらない・・・という意見もあると思いますが、そんな選り好みしている場合ではないですよ。
地味で単調だと思うかもしれませんが、前よりもできる回数が増えたり、重い重量を上げられるようになると結構達成感を感じられるものです。筋トレはちょっと・・・という先入観がある人こそ騙されたと思って取り組んで欲しいですね。
どんな筋トレが良いのか?
筋トレといっても種目は星の数ほどありますし、マシンや筋トレグッズもたくさん売っていて何を選べば良いか困ると思います。
確かにボディビルダーのようのコンテストレベルのカラダにするには様々なテクニックや器具、種目に取り組む必要があり、非常に奥が深い世界です。
ただ、健康寿命を延ばしたいだけというなら話は非常にシンプルになります。
どこでも簡単にできて効果的なのは
- スクワット
- 腕立て伏せ
の2種目です。
特にスクワットは下半身を鍛える基本種目なので必ず取り入れたいです。
腕立て伏せは恐らく女性の場合は床ではできないので、テーブルに手をついて斜めの姿勢でやってもらうと良いです。
この2種目を正しいフォームできっちりできればそれだけで動ける体になるはずです。
詳しいフォームはYouTubeなどで検索すれば山のように出てきます。是非この2つの種目に取り組んでみてください。
始めるなら今です!
冒頭でこの話をしてくれた患者さんは63才ですが、いわゆる一般的な生活習慣(運動をほとんどせず好きなように食べる)をこのまま続けると、
- この統計に当てはまる平均的な人になる可能性が高い。
- そうすると70才頃に要介護になったり、日常生活に制限がある状態になってしまい、残りの9年間の人生を楽しめなくなるのではないか?
と考えているそうです。
生活習慣だけでなく体質も影響するとは思いますが、運動と食事に無頓着だとこの方向に体がなっていくことだけは間違いないと思います。
そして、この患者さんが素晴らしいところは
「これからの7年間でそうならないように努力したい」
といって運動に熱心に取り組まれていることです。
食生活も話を聞く限り無茶なことはしていないので、運動さえしっかり継続していけば平均寿命と健康寿命をほぼ同じにすることもできるのではないかと思います。
運動を始めるのは若ければ若いほどよいですが、遅すぎると言うことはありません。どんなに歳をとっても刺激を入れば体は答えてくれます。
是非、あなたもこの方のように運動に取り組んでみてください。1日に30分〜1時間頑張るだけで、数年後には健康という非常に大きなリターンがある投資ですからね。
ただ、いきなり激しくやったり、頑張りすぎるとケガの元です。
最初は知識や経験を持ったトレーナーの方に指導し取り組むのがオススメ。
整体院fReeでは整体だけなく筋トレの指導もしているので、気になる方はお問い合わせください。
最後はちょっと宣伝でした(笑)
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