血液の流れと自律神経の関係
今回は血液の流れと自律神経の関係について考えてみましょう。
血液の流れがスムーズであることは健康な体に欠かせません。
あたりまえですが血液が流れなくなったら細胞は死んでしまいます。
そんな超重要な血液は血管の中を流れます。
そして、その血管はなんと自律神経の支配下にあるんですね。これは大動脈などの太い血管から末端の毛細血管まで全て同じです。
どういう風に支配されているかというと、一般的には交感神経は血管を収縮させ、副交感神経は血管の弛緩させます。
その理由ですが、交感神経が優位という状態は本来は逃げたり闘ったりと体が頑張らなければならない状態です。当然筋肉では大量の酸素やエネルギーを使いますね。
そこで血管を収縮させることで血圧を上げ血流を速くすることで、全身に多くの血液が流れるようにします。
一方、副交感神経が優位な場合はリラックスモードなので素早く酸素やエネルギーを供給する必要はありません。
ですから、血管を弛緩させて速度はゆっくり(心臓がそんなに頑張らない)でも沢山流れるように調整するのです。
また、自律神経のバランスが良好な時は、収縮と弛緩が交互にくり返されスムーズな血液の流れを促してくれます。
ホントに体は上手くできていますね。
さて、では自律神経のバランスが乱れてしまったら血液の流れはどうなってしまうのでしょうか?
上で書いたように、交感神経が優位になっても副交感神経が優位になっても血流が増える方向に体は向かいます。
「だったらいいじゃん!」
と思うかもしれませんが、何事も過ぎたるは及ばざるがごとしです。
交感神経が過剰に優位になると血管が収縮しすぎて逆に血流が悪くなってしまいます。
そもそも逃げたり闘ったりしているときは、心臓もそれ相応に頑張っているので細い血管にも十分に血液を送りこむことができます。
ところが、現代人がストレスで交感神経優位になっている時は、心臓は運動時ほどは頑張っていません。なのに血管だけが細くなってしまえば血行が悪くなって当たり前ですね。
一方、副交感神経が優位になりすぎると今度は血管が弛緩しすぎで逆に流れが滞ります。
どちらに転んでも血流がわるくなり、体にさまざまな不調を引き起こす原因になります。
ひょっとすると、肩こりや腰痛を含め多くの痛みや病気の解決には自律神経が鍵を握っているのかもしれませんね。
ちなみに、僕は施術の時に自律神経に刺激を入れる・整えるということももちろん意識しています。
そのあたりを何も考えずただ筋肉を揉むだけだったり関節をポキポキするだけではなかなか症状は回復しないのではないかなと思っています。
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