軟骨のお話
軟骨ってすり減るの?
膝が痛くてレントゲンを撮るとよく
「軟骨がすり減っています。年ですね」
と言われますよね。
今までずっと軟骨が減る原因は、使い過ぎや加齢ですり減っていくことだと言われてきました。
機械がすり減っていくのと同じような感覚ですよね。
でも、人体は機械ではありません!自己修復能力がちゃんとあります。
実は最新の医学では軟骨はすり減らないということが判明しています。
よ〜く考えてみてください、「使うとすり減る」説が本当なら膝を酷使するランナーはみんな軟骨が無くなってしまいますよね。でも統計的にスポーツ選手の軟骨が減る量が大きいという証拠はないのです!
では、軟骨が減少していく本当の原因、それは酸素・栄養不足です。
え??と思った方もいると思うのでもう少し詳しく書きましょう。
軟骨は軟骨細胞と呼ばれる細胞から作り出されます。
これはもちろん生きた細胞ですから酸素や栄養が必要です。ところが、軟骨には血管がありません。血管の代わりに関節包(関節を包む組織)内を満たしている滑液から酸素や栄養は吸収されます。この滑液が関節包内部で適切に循環しないと軟骨は酸素不足になるのです。そうなると軟骨細胞が死滅してしまい軟骨を作り出せなくなってしまうのです。
では、どうやって滑液を循環させるのか?
それはズバリ関節を動かすことです。動くことによって関節包が変形して滑液の循環が促され、軟骨細胞に新鮮な酸素と栄養を送ることが出来るようになるのです。
もうおわかりですよね。
ヒザの軟骨が減ったのは「使いすぎ」や「加齢」ではなく、「使わなさすぎ」 が本当の原因なのです。
だから、膝が痛いといってヒザを固定して動かさないでいるとドンドンと軟骨の細胞が酸欠で死滅していくのです。ヒザに電気を当てても温めてもよくならない理由も明らかですよね。動かさない限り滑液の循環はほとんど改善さないんですから!
体は使わないとさび付いてしまう、というのはある意味本当なわけです。
まめに体を動かす習慣を積極的に付けましょう!
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