ストレッチの常識・非常識-5(PNF)
PNFストレッチ
まず、PNFとは何の略かというと
「パンパンに力を入れながらのばすとフニャフニャになる」
の略で伸ばす側と反対の筋肉に力を入れながらストレッチすると伸ばす側の筋肉がゆるみ関節の可動域が広くなるという….
というのは半分ぐらい嘘で正しくは
Proprioceptive Neuromuscular Facilitation(自己受容的神経筋促通)
の略で、上で書いた反対側の筋肉に力を入れ…はそのPNFのなかでもCRACと呼ばれる方法を説明したものです。
横文字だらだけですね。
ポイントは筋肉の脊髄反射を利用して筋肉を弛めるという点で、今までのストレッチはどちらかというと直接的に筋肉を引っ張って伸ばすというイメージですが、こちらは筋肉を支配する神経に働きかけて弛める指令を出させるというものです。
なんとなく、こちらの方がスマートですよね!?
で、色々な方法がありHR(Hold Relax)やSRH(Slow Reverse Hold)、CR(Contract Relax)、CRAC(Contract Relax Agonist Contract) など色々な方法がありますがここではCRとCRACの二つを紹介しましょう。どれも利用する基本的な理屈は同じですからね。
CRはまず伸ばしたい筋肉に強い力を出させてそのあと伸ばすという方法です。強い力を出すと「筋肉を弛めて腱を保護しなくちゃまずい!」という司令が「ゴルジ器官」からでるので結果的に力を入れる前よりも筋肉がゆるむという理屈です。
CRACをもう少し詳しく説明すると、まずCRと同様に伸ばしたい筋肉に強い力を出させます。そしてつぎにその筋肉を伸ばすときにその筋肉の拮抗筋(反対の作用をする筋肉)に力を入れてあげながらストレッチするのです。
筋肉は必ず対になっていてある筋肉が縮むとかならず対になる筋肉は伸び(ゆるむ)ます。そうしないと関節が動きません!
これは脊髄反射によって普段は意識せずに自動的に行っていることなのですが、この性質を利用して伸ばしたい側と反対の筋肉に力をいれると勝手に筋肉を弛めるように指令が出るわけです。
日頃無意識にやっていることを意識的に利用するというところがポイントですが無意識でやっていることだけに不思議感が強いストレッチです。
元々は身体障害者用のリハビリ治療として開発されたものだそうですが、スポーツに適用するとこれまたビックリ、スゴイ効果があるぞということになってスポーツ選手には広く使われるようになったそうです。
もっともケガの恐れが少なくできるストレッチ技術といえますね。
でも一人で出来ないものが多いのが難点でしょうか?
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